次世代タイヤの実証実験が始動、空気不要で持続的な運用へ
#生活 #モビリティ,自動車 2025.3.2

滋賀県東近江市で、自動運転車と次世代タイヤを組み合わせた実証実験が進められている。タイヤ大手のブリヂストンと市が連携し、空気を必要としない「AirFree(エアフリー)」タイヤを自動運転サービスに導入する試みだ。これは、市内の奥永源寺地域で運行されている自動運転車「奥永源寺けい流カー」に適用される。2026年中の実用化を目標に、公道での走行データを蓄積しながら検証が進められる。AirFreeは、特殊形状の樹脂製スポークで荷重を支える仕組みを採用している。これにより、パンクのリスクをなくし、空気圧の管理も不要となる。また、ゴム部分は摩耗時に貼り替えることが可能で、スポーク部分は再利用しやすい素材が用いられている。こうした特性が、長期的な運用の効率化につながることが期待されている。この実証実験の舞台となる奥永源寺地域は、中山間地域に位置し、高齢化や交通手段の確保が課題となっている。市は、低速で走行する小型電動車両「グリーンスローモビリティ(グリスロ)」の導入により、地域住民の移動を支援するとともに、観光客の利便性向上にも取り組んできた。こうした背景のもと、より安全性が高く、維持管理が容易なタイヤの導入が進められることになった。