GoogleのAI、薬剤耐性菌の問題に挑む
#生活 #AI,Google 2025.3.19

細菌の薬剤耐性は、世界中で深刻な公衆衛生上の問題となっている。抗生物質の乱用や不適切な使用が、細菌に耐性を持たせる要因の一つとされている。ワシントン大学の研究チームは、2050年までに薬剤耐性菌が原因で3900万人以上が死亡する可能性があると試算しており、早急な対策が求められている。この問題の一環として、イギリスICLのホセ・ペナデス教授が率いる研究チームは、細菌の薬剤耐性に関わる「cf-PICIs(カプシド形成ファージ誘導性染色体島)」に注目した。cf-PICIsは、細菌に感染するウイルス(ファージ)の一種であり、異なる細菌種に広がることで耐性遺伝子を拡散させる可能性がある。このメカニズムを解明するために、研究チームは10年にわたり調査を続けてきた。そんな中、Googleが開発したAIアシスタント「AI co-scientist」が、この問題に取り組むことになった。このAIは、科学研究に特化しており、既存の知識を活用して仮説を立てることができる。ペナデス教授らのチームは、cf-PICIsの感染メカニズムについて、AI co-scientistがどのような結論を導き出すのかを検証することにした。