3Dプリンターで駅舎建設へ、JR西日本の試み
#生活 #JR,テクノロジー 2025.3.23

和歌山県有田市にあるJR紀勢本線の初島駅で、3Dプリンターを用いた駅舎建設が進められる。JR西日本、JR西日本イノベーションズ、建設3Dプリンターを手掛けるセレンディクスの3社が協力し、木造駅舎の建て替えに向けた取り組みとして発表した。初島駅の駅舎は老朽化が進んでおり、建て替えが必要とされていた。従来の工法では工期が長くなり、鉄道の運行にも影響を及ぼす可能性があったが、今回採用される3Dプリンター技術により、施工時間が短縮される見込みだ。設計では、建設3Dプリンターで出力したパーツを現地で組み立てる方式が取られる。組み立て作業は終電後に開始し、始発までの約6時間で完了する予定だ。建物の規模は約10平方メートルで、高さ2.6メートル、幅6.3メートル、奥行2.1メートルとなる。外壁には地元の特産品であるみかんや太刀魚をモチーフとしたデザインが施され、地域の特色を反映させた駅舎となる。駅舎建設に3Dプリンターを活用するのは世界で初めての事例とされ、今後の展開が注目される。