米空軍、無人戦闘機の試作機を2025年夏に飛行へ
#生活 2025.3.27

米空軍は2025年3月4日、共同戦闘航空機(CCA)プログラムの一環として、無人戦闘機2機の試作機を正式に発表した。機体の名称は「YFQ-42A」と「YFQ-44A」に指定され、それぞれゼネラル・アトミックス(GA-ASI)とアンドゥリル・インダストリーズが開発を担当している。空軍はこの試作機が2025年夏までに飛行可能な状態になると発表しており、無人機の軍事利用が次の段階へ進むことが予想される。この2機は、従来の無人機とは異なり、自律的な戦闘行動が可能な点が特徴となる。従来の無人機はオペレーターが遠隔操作することが基本であったが、YFQ-42AとYFQ-44Aは戦闘の状況に応じて自ら判断し、目標の選定や攻撃の実行を行うことができる。米空軍のデビッド・W・オルビン参謀総長は、これらの機体を「戦闘機として正式に指定された初の無人航空機」と表現し、人間と機械が連携する戦闘の形が変化していくことを示唆した。この試作機の開発には、長年無人機を軍に提供してきたゼネラル・アトミックスと、比較的新しい企業であるアンドゥリル・インダストリーズが関わっている。アンドゥリルは、シリコンバレーの技術を活用した防衛産業の担い手として注目されており、近年ではウクライナ向けの自爆ドローンや迎撃ドローンの開発を手がけている。伝統的な防衛企業と新興企業の組み合わせが、次世代の軍事技術の発展に影響を与えている。