広瀬すず×木戸大聖×岡田将生が挑んだ感情へのアプローチ 『ゆきてかへらぬ』で描かれた歪な三角関係を語る
#芸能 #俳優 #インタビュー 2025.3.25

映画『ゆきてかへらぬ』が2月21日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開される。同作は大正時代から昭和初期の京都と東京を舞台に、実在した女優・長谷川泰子と詩人・中原中也、文芸評論家・小林秀雄という男女3人の愛と青春を描いている。 主要キャストとして泰子役の広瀬すず、中也役の木戸大聖、小林役を岡田将生が出演。泰子を中心とした複雑で歪な三角関係をどう演じたのか。それぞれの役へのアプローチについても聞いた。 ――それぞれ演じられた人物の印象について聞かせてください 木戸「やっぱり今も支持されている天才詩人ではあるのですが、調べていくうちに、目上の人に対してガツガツと相手の陣地に踏み込んでいく一方で、孤独で、相手にされないこともあるような傍若無人な部分が見えてきました。でも、この2人との出会いは、中也にとって理解してくれる人が現れたんだと。強く見せかけているけど、実際はとても繊細で孤独な人物だと感じました。それでいてすごくストレートな人。そこは今までにない役柄で新鮮でしたね」 広瀬「子供の頃から周りにあまり人がいない環境で育って、自分も一度は女優という夢を見たものの、2人の才能には勝てず、もがいているうちに2人の天才に囲まれていることで自分が削られていくような、何か欠けていく感覚がありました。その中で、依存や執着がどんどん強くなっていって、マインドコントロールが不器用で上手くできないという感じもあって。でも、そうしたところが魅力でもあり、危うさを感じさせる部分だなと思うんです。そこに、少し色っぽい瞬間があったりして、非常に不思議なバランス感を持っている人物だなと思いました」 岡田「根岸監督からたくさん資料をいただいて読んだのですが、とにかく破天荒だったという点が非常に印象的でした。破天荒という言葉だけでは足りないほど、たくさんの逸話があるのですが、なかなか一言ではつかみきれない人物です。だからこそ、今回の役作りでは特になかはら中也の目線を外さないようにすることが重要だと感じて、それが役作りに繋がったのかなと思っています」