戸田恵梨香の鬼気迫る演技...母性に狂わされた女性を熱演した湊かなえ原作「母性」
#芸能 #俳優 #コラム 2025.10.29
大ヒットとなった映画「告白」の原作者としてもおなじみのベストセラー作家、湊かなえの原作を、戸田恵梨香と永野芽郁で映像化したのが「母性」だ。 湊が「これが書けたら作家を辞めてもいい」という覚悟で書き上げたミステリー小説(2012年)をもとにメガホンをとったのは「余命1ヶ月の花嫁」、「軽蔑」などの廣木隆一。"母性"をテーマに、すれ違っていく想いを母と娘のそれぞれの視点を通して描いた。 本作で戸田が演じているのは大らかで愛情深い母(大地真央)に育てられ、親離れできなかったお嬢様育ちのルミ子。実力派女優として評価されている戸田は2019年に「連続テレビ小説 スカーレット」に女性陶芸家役として主演、松下洸平と夫婦役で共演し、その波乱万丈な人生を50代まで演じきった。 本作のオファーを受けた時に32歳だった戸田は、母性を感じられないまま娘の清佳(永野)を育てていくルミ子役は年齢的にも役柄的にも挑戦だったと語っていたが、その重圧をはねのける鬼気迫る演技を見せた。ここでは戸田演じるルミ子に焦点を当ててみたい。

















