当時16歳の深津絵里の魅力が全開!教師役の寺脇康文の繊細な演技も光る 映像技術に頼らない昭和ホラー「満月のくちづけ」
#芸能 #俳優 #コラム 2025.9.24

2025年9月公開予定の映画「THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE」(オダギリジョー監督)に、深津絵里が出演することが話題になった。深津の映画出演は、「サバイバルファミリー」以来8年ぶりのことだ。「踊る大捜査線」シリーズの恩田すみれ役をはじめ、映画「悪人」(2010年)や「岸辺の旅」(2015年)などで映画賞を総なめするなど、その演技力を高く評価されている彼女だけに、8年ぶりの映画出演は楽しみである。 そんな実力派俳優の深津が、初めて単独映画主演を果たした作品が、1989年に公開された「満月のくちづけ」だ。劇団SET(スーパー・エキセントリック・シアター)座長の三宅裕司が製作総指揮を務め、同劇団の俳優陣がこぞって共演。寺脇康文が準主役で重要人物を演じているほか、創立メンバーの八木橋修や、山崎大輔が教師役。小倉久寛と三宅本人もワンシーンずつカメオ出演している。 本作は、ジャンルとしては学園サスペンスホラーに位置づけられる。ある女子高を舞台に、恋を叶えるために"恋魔術"の儀式を行っていた主人公たちが、誤って悪霊を呼び出してしまったために恐ろしい惨劇が起こっていく...という物語だ。 とある女子高校に通う少女・高原里絵(深津絵里)は、美術の沢田先生(寺脇康文)に淡い恋心を抱いていた。しかしハンサムで紳士的な沢田は女生徒からの人気が抜群。厳格な校風で閉鎖的な学園にあって、教師に対する恋愛はご法度。内気な里絵は想いを伝えることなど到底できない。 そんなある日、里絵の片想いを知る親友の智子(松村亜希子)が、恋が成就するおまじないをやろうと提案する。クラスメートの悦子(山本照美)や麻美(川嶋朋子)と共に儀式が行なわれるが、麻美の悪ふざけから儀式は失敗してしまう。「悪霊を呼んでしまうかも...」と危惧する智子。そしてその日以降、里絵の周囲では不吉な出来事が相次いでいく...。 深津は、本作の3年前、1986年に「ミス原宿コンテスト」に応募し、見事に優勝を果たして13歳で芸能界デビューした。デビュー当初はアイドル歌手としても活躍しており、本作の主題歌「マリオネット・ブルー」も深津が歌っている。