松田龍平が異色の経歴を持つ棋士の人生を好演!瀬川晶司六段の自叙伝を映画化した「泣き虫しょったんの奇跡」
#芸能 #俳優 #コラム 2025.8.27

松田龍平が主演を務め、35歳にしてサラリーマンからプロになった異色の棋士・瀬川晶司六段の自伝的小説を映画化したのが「泣き虫しょったんの奇跡」だ。本作のメガホンをとったのは、今年10月に公開予定の窪塚洋介と松田のW主演映画「次元を超える」でも監督、そして脚本を手がけた豊田利晃で、監督自身も17歳まで奨励会に在籍していたという経歴の持ち主。松田は本作でプロ棋士を目指す青年を演じるにあたり、撮影前から瀬川本人から将棋の指導を受けていたという。 瀬川といえば、"満26歳までに四段になれなかったら、日本将棋連盟の奨励会を退会、プロへの道を断たれる"という将棋界の鉄則を打ち破り、歴史を塗り替えた棋士。とはいっても、その道のりは決して順風満帆などではなく、「泣き虫しょったん」というタイトルの通り、挫折を経験しながら、周囲の人たちに支えられて夢を叶えていく。そんな孤高でもスーパーマンでもない主人公を、松田は心優しく不器用な人柄や、打ちのめされた時期の心理も含め、独特の淡々とした持ち味で丁寧に表現している。 松田の周りを固めるキャスト陣も野田洋次郎、永山絢斗、染谷将太、妻夫木聡、渋川清彦、松たか子、上白石萌音、美保純、イッセー尾形、小林薫、國村隼、藤原竜也と個性派揃い。現役プロ棋士も出演し、将棋好きには対局も見どころとなっている。 厳しい勝負の世界に生きる棋士のヒューマンドラマを描いた本作で、主人公を演じた松田の演技に焦点を当ててみたい。